牡丹と芍薬の違いとは?

芍薬の花 ガーデニング

牡丹と芍薬はどちらも大輪の花を咲かせる王道の庭木ですね。

花を咲かせたときの艶やかな姿はバラなどの洋風の花とはまた一味違って、オリエンタルな風情があります。

なので振袖や帯などの和服の柄としても多用されるほど人気のある花ですが、皆さんは牡丹と芍薬の花をぱっと見ただけでどちらか区別することができますか?

我が家には長年牡丹だと思って育ててきた花があるのですが、本当はどちらなのか分からなかったので調べてみたところ意外な事実が判明しました。

とてもよく似ているこの二つの花ですが、3つのポイントさえ知っていれば一秒で違いを見分けることが出来るんです。

同じように見えて全く別の植物である牡丹と芍薬はその育て方も違いますので、、この二つの見分けがつけばよりきれいな花を咲かせることが出来ますよ。

我が家に咲いた10年越しの花がこちらです。↓

初めて苗を買ってきてから最初は鉢植えにしていたのを、あまりにも花付きが悪かったために地植えにして三年目でようやくここまでの花が咲きました。

それでもまだヒョロヒョロとして頼りない感じがしますね。一体どうしてなんでしょう?

では見分け方から紹介していきます。

牡丹と芍薬の違い

どちらも同じボタン科ボタン属の花なので、見た目はとても良く似ています。

英語ではどちらも「piony」(ピオニー)と呼ばれ、外国では特別な区別はされていないようです。

ボタンは樹木で芍薬は多年草

・・・ちょっと待って、私はここから勘違いしてたようですね。全く逆でした。

家にあるのは牡丹ではなくて芍薬だったんですね・・・

 

牡丹の特徴

牡丹の花は中国が原産。

大体1メートルほどの落葉小低木。一般的な品種は4月~5月に開花しますが、中には10月下旬や1月~2月にかけて開花する品種もあるようです。

春と秋に二度花をつける品種を「寒牡丹」と言います。自然の力で一年に二度花をつけるのですが、年によって花を付けずに終わってしまうこともあるので、春に付いたつぼみを摘み取っておくと、秋にまた花を楽しむことが出来ます。

また、「冬牡丹」というのは「春牡丹」が冬に咲いた状態で、こちらも冬にかけて開花するのですが、「寒牡丹」と違い寒さに弱いので「わら」などの囲いが必要になります。冬牡丹はわざと冬に咲くように改良してあるので、何かの拍子に春牡丹に戻ってしまいます。その場合は春にできたつぼみを切り取り、秋にできたつぼみを残して冬に咲くように調節していきます。

結構手間がかかるものなんですね、全然知らなかったです。

牡丹のつぼみスケッチ

  • 大きくどっしりしている。
  • つぼみがとがっている
  • 花びらが散るときは一枚ずつ散っていく。
  • 晩春に開花。
  • 香りは特にしない。(品種によっては香りのある物もあります)

牡丹の葉スケッチ

  • 葉につやが無く、大きく広がっている。
  • 先が3つに分かれてギザギザになっている

育て方

牡丹は植え替えを嫌います。理由は根の成長が遅いため、不必要に植え替えを行ってしまうと植木が枯れてしまうこともあります。

成長が悪い時などのやむおえない場合は、9月~10月頃に行うと良いでしょう。

花が終わったら茎の首の部分から切り落とします。

肥料は6月頃、株本から少し離れたところにあげます。

牡丹は寒さや乾燥に強くとても丈夫な植物なので、水はけのよい土を使い日当たりと風通しの良い場所を好みます。

水やりは春から初秋までは十分に水を与え、冬は控えめにしてあげます。

牡丹のほとんどは芍薬に接ぎ木してあるので春になると芍薬の芽がでてくることがありますが、それらは全て摘み取っておかないと牡丹の成長を邪魔してしまうみたいです。

 

芍薬の特徴

芍薬つぼみスケッチ

  • 牡丹と比べると少し小さい。
  • つぼみは丸い。
  • 花が散るときは花の頭ごと落ちる。
  • 初夏に開花。
  • バラのような芳香がある

芍薬の葉スケッチ

  • つやがあり、全体的に丸い形をしている

育て方

芍薬は植え付けてから2~3年は株が小さいので花が咲かないのが普通のようです。また、大きな花を咲かせるためにはたくさんの肥料が必要です。

日当たりと水はけのよい場所を好みます。乾燥に弱いので水切れしないように気を付けます。

一本の茎に一つの花を咲かせるのが基本なので、わきのつぼみは切り取って頂点の花にエネルギーを集中させます。

肥料が足りないと花つきが悪くなるため、春と花後と秋に肥料を与えます。

一度植え付けたらあまり植え替えはしないほうが良いですが、鉢植えの場合は3年に一度一回り大きな鉢に植え替えます。

植え替えの時期は9月~10月です。

牡丹と芍薬はどちらも薬になる

牡丹と芍薬はどちらも婦人病の漢方には欠かせない生薬として古くから重宝されてきました。

いずれも根にそれぞれの効能があり、主に鎮痛剤として使われるそうです。

牡丹と芍薬まとめ

ここで、もう一度3つの見分けポイントをまとめます。

ポイント1 葉っぱの形

牡丹はつやが無く、先に切り込みがありギザギザになっている。

芍薬はつやがあり、切れ込みは無い。

ポイント2 つぼみの形、花の香の有無

牡丹のつぼみは先がとがっている。花は香りが無いものが多い。

芍薬のつぼみは丸く、花にはバラのような芳香がある。

ポイント3 冬の越し方

牡丹は冬になり、落葉しても地上に幹部分が残っている。

芍薬は冬になると完全に地上部分が姿を消し、春になると土の中から芽を出す。

以上のポイントを踏まえて見て頂けば、誰でも簡単に牡丹と芍薬の違いを見分けることが出来ます。

今回調べてみて我が家の芍薬が貧弱だった原因は、牡丹だと勝手に勘違いしていたのが実は芍薬だったことにより

たくさんの肥料を必要とする芍薬に全くと言っていいほど肥料を与えなかったこと。

たくさんつぼみが着くのをそのまま放置していたために一個一個の花が小さくなってしまっていたことでした。

これでは立派な花が咲く訳が無いですよね。

今年もう花も終わってしまったので、早速肥料をあげて来年こそはもっと大きな花が咲くようにしたいと思います。

牡丹や芍薬は植えてから何年かしないと花を咲かせることが難しいかもしれませんが、沢山愛情をかけて育てた花が綺麗に咲いたときは本当に幸せな気分になりますので皆さんも是非育ててみて下さい。

 

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